不動明王立像キットの販売を承りました。
坐像ではなく、立像を彫りたいとのご要命です。
台座の木材と図案を入れて発送します。
不動明王像は、忿怒(ふんぬ)の相という怒った表情をしています。
人々を正しい道に導くための厳しさが表れています。
右手には知恵を表す剣、
左手には人々を守るための羂索(けんじゃく)という縄を持ち、
背中に火炎光背を背負った姿が一般的です。
この火炎はカルラ王という天部が出している煩悩を焼き尽くすものです。
カルラ王は鳥の顔をしています。
そのため、光背の炎の中に鳥のくちばしが見えると思います。
本体の木材を長方形に鉋がけしていきます。
檜の良い香りがします。
不動明王の火炎光背の輪郭を糸鋸でカットしていきます。
全てくりぬきました。
観音菩薩を制作されるお客様から木材の問い合わせを頂いたので、木曽檜の鉋がけをしました。
今回の木材は、幅12センチ×奥行き12センチです。
とても綺麗な木曽檜。木目幅も細かくて彫りやすそうです。
仏像用の木材を彫る時は、正面を柾目(まさめ)にします。
柾目とは、木の木目が真っ直ぐに出ている面を指します。
仏像彫刻初級のわらべ地蔵と白衣観音を彫り終わったお客様から、
次に制作する物のご相談を頂き、弥勒菩薩を彫ることになりました。
こちらの準備をしていきます。
使用している木材は、木目が細かい木曽檜です。
仏像が彫りやすいように考慮して加工しています。
真っ直ぐの木目の柾目を正面に持ってきて、図案を描きます。
木目の年輪幅が狭いほど、彫刻刀で彫りやすく、顔などの細かな箇所の細工がしやすくなります。
今回は、輪郭カットのご依頼も頂いています。
叩きのみを使い、角材から形出しをしていきます。
完成しました!